緊急課題の実践(草刈りとカエルの増殖)


 草刈りを実施するとどんな効果があるのでしょうか


  いろいろな植物が芽を出し、生長する機会を与えます
    (植物の多様性が保持され、美しい花も楽しめます)

 2 いろいろな昆虫の餌の供給を増やし、昆虫が増えることにつながります
    (チョウ・ガなどの幼虫で食草の種依存性のある昆虫の増加が見込めます)

 3 獣(キツネ、イタチ等)、鳥(タカ、トビ等)、カエル等の餌(昆虫)の量を増
   やします

    (タンパク源の供給として重要な役割を果たします)(参考写真参照)

[現在ある採草地、道路土手、河川堤防、林縁部、休耕田・畑などで実施するのがよいと思います]  (参考写真参照)

 

  草刈りはいつ、また年間何回やったら良いでしょうか  

 1 年1回しか実施できない場合・・・・・6月下旬あるいは9月中旬に行います
  

  <理由:着目点>

    
6月下旬・・・春の花も終わった時期であり、夏咲きの植物の遅い開花のものには間に合う
            秋咲きの植物が一斉に芽を出す機会を与える


    
9月中旬・・・多種類の草は、生長をほぼ終えた時期であり、遅咲きの秋の花の芽生え・側芽の
            伸長による開花に間に合う
            また、翌春の芽生えの準備にもなる

 2 年2回しか実施できない場合・・・・・6月下旬と9月中旬に行います

  
<理由:着目点>
   
 上記に同じ

 3 理想は年3回・・・・・6月下旬、9月中旬、11月下旬に行います
                      (年3回以上の実施例)
  <理由:着目点>
    
11月下旬に草刈りを実施しておけば、翌春の草花の生育・芽生えは順調となる
    (冬期に十分な日光を受け、根張りがしっかりする)

 
(注):1 草刈りの実施時期は、東海地方の山間部を対象として示した
     2 各時期とも5〜10日程度前後しても良い
        ここで示した草刈り時期は、希少・貴重な植物を保全する観点から述べているので、雑草対策としての草刈り
        を目的としたものではない、雑草を減らすためには幼植物、根茎、球根などの除去及び除草剤の活用若しくは
        種子が実る前に刈り取ること、種子が落下後はバーナーで焼き切るなどが求められる


  細かい配慮は必要ですか

 1 希少な植物は残しましょう
   

    特に種子植物の場合は、種子が完熟する前に刈り取ってしまうと絶滅する恐れがあるし、宿根草
   でも異常な干ばつの影響で絶える恐れがあるので、個別に配慮して刈り取らない方が良い
    (移植による保護対策については、
別紙参照)

 2 生長が早く、大きくなる植物、あるいは地面をびっしり覆ってしまう
   植物は積極的に刈り取りましょう


    大きな植物は概して日陰を作ってしまい、また地面を覆う植物は冬場の地温の上昇を妨げて、他の
    植物の生長を妨げるので積極的に刈り取る必要がある場合が多い
(例示写真参照)

 3 草刈りしてはダメな場合もあります

   
 夏期の強い日ざしに弱い植物もあり、地温上昇による干ばつで生育が劣ったり、枯れてしまうものも
   あるので注意したい
(例示写真参照)

 4 特定の植物のみの増殖・拡大に注意しましょう

    
草刈り後、他のものより生長が秀でた植物があると、他の植物の受光量を制限し生長を邪魔して、            
   ある一種類のみが繁茂してしまうことがある
    刈る時期をずらすか地下茎で増えるものはそれを除去する、また種子植物の場合は種子の完熟         
   前に刈り取
(例示写真参照

 
5 有害な帰化植物は防除しましょう

   
 セイタカアワダチソウなどの種子植物の場合は、その種子が完熟する前に刈り取ってしまうのが良   
   いが、風で種子が飛来する時期に着床し発芽しないように裸地のままにしておかないことが
   予防する上で大切である
    飛散時期前に被覆植物(カバーグラス)を播種して繁茂させておくのも手法の1つである
(例示写真
   参照)

   (外来生物法で特定外来生物は規制されていますが、帰化植物の種類は多く、その評価は定まっていません。
    しかし、明らかに人体や景観、在来植物の生育などに悪い影響(負の効果)を与えているものがあると思い
    ます。)
    
 6 昆虫の食草や隠れ場所を確保しましょう

    ある時期一斉に広い面積の雑草を刈ってしまうと昆虫の食草をなくし、また鳥などの外敵に発見さ
   れやすくなるので、余裕があれば縞状に刈るとか、近くの草地は刈り残しておき、刈った草がある程
   度伸びてから刈るなどの配慮ができれば最高である


 カエルの増殖はどんな効果があるのでしょうか

 1 獣(キツネ、イタチ等)、鳥(タカ、トビ等)、ヘビなどの餌を増やします
   (捕らえやすいタンパク源を供給することになります)

 2 昆虫(害虫を含む)の数のコントロールします

   [棚田の維持、休耕田の水張り、ため池の維持、水溜まりの造成等を行うのが適切と考えます]


 どんな配慮が必要でしょうか

  1 成体数の増大が重要です

    産卵数は通常多いが、オタマジャクシから成体になる数は少ないので、餌となる昆虫 の増加や生
   息適地(水面のある土地)の増大を図る
(例示写真参照)

  2 早期の水張りが必要です
  
    十分な水張りは、2月下旬までに行うのが良い、ヒキガエルの産卵は早い(例示写真参照)