日陰の確保(夏期に草刈りしてはダメな事例)

植物特性の配慮 
 ヤマイワカガミが東向きの採草地の林縁部に生育していた。降雨の影響か上方の林地から水が浸み出ていた。 ヤマイワカガミは湿った土地が生育適地のようでだ。しかし、山の斜面であり、水はけの良い条件にある。
(’06.4.14.撮影)
 生育地の拡大写真です。左上に太い杉の木があり、この上方はヒノキ林である。従って、午後の陽当たり(南、西陽光)はない。 近くに、他の群落が生育しているが東向きで、上方のヒノキ林のため、西日は全く当たらない。
(’06.4.14.撮影)
 夏期の様子である。年1回、9月中旬頃草刈りが行われるだけなので、生長した草が日陰を作り夏の強い日ざしを避けて、地面からの水分蒸発を低く抑え、生え際の気温も下げていると推察される。 このように草刈りしないで酷暑を乗り切るのがよい植物があることを認識しておく必要がある。
(’06.8.15.撮影)
 草刈り後、まもなくの様子です。ヤマイワカガミは丈が低いので刈り取られていない。
(’06.9.12.撮影)
 冬場の様子です。大部分の草類は枯れているが、ヤマイワカガミは枯れてはいず、来春の開花に備えているようだ。
(’06.12.28.撮影)
(参考) 草刈りではなく、広葉樹の雑木を切って失敗
      した例
 山の岩場にヒノキと広葉樹の雑木が混交林を形成していました。夏場の広葉樹の蒸散量は相当な量だという思いが頭を占め、ヒノキの為になると考え、広葉樹を切ってしまいました。 しかし、翌年の強い干ばつで肝心のヒノキが枯れてしまいました。広葉樹が干ばつ時、気孔を閉じて防護反応をすることを忘れていました。しかし、どの程度の蒸散で済むのでしょうか。勉強不足を痛感しました。
 日陰を少なくして地温が上昇し、地面からの蒸散量が相当量になってしまったことが枯れた主因かもしれません。
(数年後の’07.11.4.撮影)

     次へ